今回はその辺で適当に日本人をふん捕まえてきて、「お前が知っている温泉地の名前を挙げろ」と命じたとき、指を十本折るまでに大抵登場することになるとても有名な温泉地、玉造温泉を取り上げます。
日本三名泉
島根県松江市玉湯町にある玉造温泉の開湯は奈良時代と言われ、出雲国風土記や枕草子といった古書にもその名前が登場する名湯です。枕草子では有馬温泉と並んで、三名泉の一つとされています。古い歴史を誇る温泉地が数多い山陰地方でも、ダントツのネームバリューを誇ると言っていいでしょう。
その玉造温泉は島根県の県庁所在地である松江市の西側、ほんの数キロメートル離れた郊外に所在します。水の都と呼ばれる松江市は中海と宍道湖に東西を挟まれた地勢ですが、玉造の地は西側に広がる宍道湖の南岸にあることになります。
松江の中心市街地から主要国道である国道 9 号線を西に向かうと、向かって左手、南側の山から宍道湖に向けて、玉湯川という川が流れています。この玉湯川をほんのちょっと遡ると、いかにも歴史を感じさせる、閑静な温泉街が広がっているのです。もっとも温泉街とは言ってもあまり猥雑な雰囲気はなく、軒を連ねているのはほとんどが高級旅館ばかりです。一泊三万四万は当たり前、十万円を超える宿すら存在します(昭和天皇がご宿泊なさった宿まであります)。 日帰り入浴ですら 1,700 円取られてしまうのですから、その高級志向っぷりが分かろうというものです。
正直、庶民には縁のない世界ではありますが、一応その庶民にも手が届く日帰り温泉施設も一軒あったりはします。最初はその日帰り温泉施設を紹介しようと思っていたのですが、今回はちょっと視点を変えて、別の施設を紹介します。実は国道 9 号線から玉造温泉入り口交差点を左に折れて温泉街に向かわず、逆に道の右側、宍道湖のほとりの方角に目を向けると、そこにも温泉を備えたホテル施設が存在しているのです。それこそが温泉街にある高級旅館、湯之助の宿・長楽園の姉妹宿、玉造国際ホテル RIVAGE CHORAKU です。
旗艦店である長楽園に比較すると、 RIVAGE CHORAKU はカジュアル路線を志向したホテルで、その価格設定もかなりリーズナブルになっています。
湖畔の宿

国道からほんの少し奥まったところにあるホテルには三つの広い駐車場があって、かなり余裕があります。また、庭にはドッグランがあって、ペットと宿泊することも可能です。ロビーの一角にも、ペット専用コーナーがあります。

料金
ロビー奥のフロントに行く途中に券売機があって、日帰り入浴はここでチケットを購入して利用します。利用料金は大人一人 700 円です (2025 年 2 月現在)。券売機は電子マネーに対応しているタイプでした。
購入したチケットを係の人に渡して、フロントの横手からホテルの奥へもりもり進むと、大浴場があります。
大浴場
内湯と露天の外湯とがあります。大浴場は宍道湖のほとりぎりぎりに建てられていて、露天風呂の浴槽から 5m も離れていないところに宍道湖の湖面が広がっています。いわゆる展望露天風呂ですな。
どちらの浴槽も流行りのオーバーフロー式ですが、露天風呂の方は浴槽の底が階段状になっていて、立ち湯とまではいきませんが、一番深いところは子供なら溺れるレベルです。お子様連れで訪れる場合は気遣いが必要でしょう。
他施設
RIVAGE CHORAKU は単なる日帰り入浴施設ではなく、温泉ホテルですから、宿泊できるのはもちろん、広いレストランがありますし、本式のエステを受けることができます。

レンタルの会議室や、

卓球教室を利用したりすることもできるようです。
しかも、

近くにあるサバイバルゲーム用のフィールドまで紹介してくれるらしい。いや、長楽園グループの中でもカジュアル志向なところとは言え、ホドってもんがあるやろ(汗)
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