出雲駅前温泉 らんぷの湯

温泉
出雲駅前温泉 らんぷの湯

 今回ご紹介するのは島根県出雲市にある出雲駅前温泉らんぷの湯です。

 山陰地方では各所で温泉が湧き出ています。山深い山間部や海に近い沿岸部はもちろん、それなりの規模を持った都市のど真ん中でも天然温泉があったりします。今回取り上げる らんぷの湯も島根県第二の都市、出雲市の市街地ど真ん中、 JR 出雲市駅南口のすぐそばにあります。

 ちなみに、現存する唯一の夜行列車、サンライズ瀬戸・出雲号の発着地の一つである出雲市中心部にある JR 駅は出雲駅と言います。島根県東部地方の律令国時代からの古称は出雲国いずものくにで、島根県東部には「出雲××駅」という名を持つ駅が複数存在します。そのため、単に「出雲駅」とすると他と紛らわしいため、出雲市中心部にある駅は「出雲駅」という名前になっているのです。更に、単に「出雲市駅」と呼ぶと、島根県内唯一の私鉄、一畑電鉄にも「出雲市駅」があるので、正確を期すなら、「 JR 出雲市駅」と呼ぶ必要があります(実際には、「 JR 出雲市駅」と「電鉄出雲市駅」は東西に隣り合わせで建っています)。

JR 出雲市駅南口

 さて、そんな JR 出雲市駅南口に降り立つと、向かって右手にスーパーホテル出雲駅前とドーミーイン出雲、二軒のホテルがそびえ立っています。

二軒のホテル

 このホテルの裏手に、今回取り上げる らんぷの湯はあります。

建物全景
https://maps.app.goo.gl/dtW9FY3YHg84VrAR6

駅近温泉の駐車場事情

 駅南に JR 線と並行している駅南ガーデン通りからこの施設に車で入ろうとすると、機械式ゲートのある有料駐車場になっています。

機械式ゲートのある駐車場

 しかし、温泉施設を利用すると、受付で駐車券を提示することで駐車料金が二時間無料になりますから、「げげえ! 有料かよ」という杞憂民も心配無用です。また、今回わたしが訪れたときのように自動車ではなくバイクで訪れた場合も心配はありません。この施設の裏手、高架になった JR 線の下に東西二か所、市営の自転車・バイク駐輪場があって、一時間まで無料で利用できるのです(逆に、駅周辺はバイクや自転車の放置禁止地域に指定されており、定められた駐輪場以外の場所に駐めると御用になります)。

JR 線高架下の市営駐輪場(写真は駅西駐輪場)

 JR 、自動車、バイク・自転車と、どんな交通手段で訪れても、とても便利な立地になっています。

都市のど真ん中な割に、まったり風味

 そんな らんぷの湯ですが、その入り口横には足湯があります。

足湯

 建物内に入館すると入り口入ってすぐに受付があり、ロビー、売店コーナーの奥に男女に分かれた大浴場があります。家族風呂などはないようです。

利用料金

 利用料金は大人一人 950 円です(2025 年 8 月現在)。スタンプカードを持つ常連客への割引の他、土日休日、盆暮れ、連休などの繁忙期には価格が変動するようです。また、 10 枚または 12 枚綴りになった割安回数券もある模様。

 バスタオルのレンタルの他、タオルやカミソリなどお風呂用品も販売されています。

浴室

 さて、メインディッシュとなる大浴場ですが、内湯と外湯とに分かれています。内湯は縁の部分に檜を渡して、浴槽の床面はごつごつした石が埋められているタイプなのですけれど、ここのお湯は鉄分を多く含んだ含鉄ナトリウム・カルシウム塩化物泉——要するにやや赤みを帯びた白濁が強い温泉なので、湯面から下の様子がまったく目視できません。そのため、浴槽に入るには足先をそっと湯面に入れて、足先の感触で浴槽床面の様子を確かめながら、そろそろと身体を沈めていく必要があります。

 また、その名の通り浴室の照明は天井から吊り下げられた十基ほどの古めかしいオイルランプだけです。そのために浴室は昼でもやや薄暗く、ランプの明かりでわずかに暖色系に照らされているだけです。逆に言えば、非常に風情のある雰囲気とも言えます。梁の木材がむき出しになった天井の様子といい、人口十万人超の都市のど真ん中でお風呂に入っているとは思えない古民家感が味わえます。

温泉の成分表

 外湯には、一人サイズの檜の浴槽が三つ並んでいます。すぐそばにサウナがあり、隣接してこれまた一人サイズの水風呂が一か所設けられています。

 駅近の、出雲市街地のど真ん中にある温泉施設ですが、外湯のある裏庭には立派な竹林が大きく広がっており、浴室を外から覗き込まれる心配はまずありません。まったりと白く濁った温泉を楽しむことができます。

他施設

 ロビーにはレトロなオイルランプのコレクションが飾られているほか、飲料の自動販売機や売店コーナーもあります。施設内に飲食設備はありませんが、何しろ場所が駅の南口そば。周囲に居酒屋だの何だのと複数の飲食店が点在していますから、お風呂上がりに何か食事をしたいというニーズには充分に応えられる立地だと思います。

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