今回ご紹介する温泉施設は広島県庄原市西城町にある”ひばごん郷温泉 すずらんの湯”です。
UMA が潜む深山幽谷
鳥取県は西日本、中国地方の北東部に位置する県です。東は兵庫県、西は島根県に接しています。北には日本海が広がり、南は中国山地の山々を境にして、岡山県に接します。それでは、鳥取県と県境を接するのは兵庫、島根、岡山の三県のみなのでしょうか?

実はよく「右を向いた犬の形」と例えられる鳥取県の”後ろ足の先”、つまりは南西端をよくよく観察すると、ほんのわずかではありますが、南西隣りの広島県とも接していることが分かります。そして、このわずか幅数 km の鳥取・広島県境を一本の国道が貫いています。国道 183 号線です。鳥取県米子市と広島県広島市とをつなぐこの国道は他の国道と重複している区間が多く、単独区間となっているのは鳥取県日野郡日野町から広島市安佐北区までのおよそ半分ほどです。
国道 183 号線の鳥取・広島県境区間は鍵掛峠と呼ばれています。読み方は「かっかけとうげ」。なぜ読み方を強調したかというと、面倒なことに鳥取県内には「鍵掛峠」と表記する峠が二つ存在するからです。おなじ表記の峠がもう一つ、日野郡江府町と西伯郡大山町との境に存在しており、こちらは中国地方の最高峰である大山の南壁を望める絶好のビューポイントとして有名です。読みは素直に「かぎかけとうげ」と読みます。
「かっかけとうげ」の方は日野郡日南町多里から傾斜地を山の上へ向けて一気に駆け上がり、県境にそびえる道後山のすぐそばをかすめて JR 備後落合駅1の方へと向かいます。道後山の裾野にはスキー場とともにクロスカントリーのランニングコースが整備されており、「道後山高原クロカンパーク」の名が付けられています。この施設には敷地内にクロスカントリーコースの他、オーバル形状の陸上競技トラックや体育館、芝生敷きの多目的広場なども備えられおり、さらに宿泊合宿のための ひば・道後山高原荘があります。”ひばごん郷温泉 すずらんの湯”はこの ひば・道後山高原荘に併設された温泉施設になります。
ちなみに、“ひばごん”とは 1970 年代にこの辺りで目撃されたとされる類人猿型の未確認動物で、地元の庄原市西城町では今でも町おこしのためのキャラクターとして定着しています。何でも近くにある比婆山の名にちなんで名付けられたのだとか。
施設の様子
広い駐車場から“ひばごん郷温泉 スズランの湯”の施設内に入ると、まず左手に下足ロッカーがありますから、靴を脱いで下足ロッカーに収めます。

ロッカーは施錠時に 100 円を預けないといけないタイプですから、 100 円玉の準備をお忘れなく。
施錠して鍵を回収したら、今度は右手に向かいます。

次に券売機で入浴券を購入します。その後、入浴券と下足鍵とを受付のバb……お姉さんに預けると、更衣室のロッカー鍵と交換してくれるシステムになっています。
料金
大浴場の入浴料金は大人一人 620 円です( 2026 年 5 月現在)。水曜日限定の割引もある模様ですが、わたしが訪れたのは週末(日曜日)でしたので、詳細は不明です。
浴槽
残念ながら、家族風呂などはないようです。あるのは大浴場のみ、しかも内風呂だけです。露天の屋外に出ることはできますが、そこに浴槽はなく、三脚ほど置かれた休憩用のチェアーで外気浴ができるだけになります。
内風呂は半分ほどが底からがわわ〜っと泡が湧き出す気泡風呂になった大きな浴槽と壁面や底面から気泡がプシューッと噴き出すジェット風呂、それからサウナと水風呂のセットになります。源泉が泉温 14.7 ℃の冷泉らしいので加温しているはずですが、湯温は 39 ℃ほどとやや温めのお湯でした。泉質は低張性弱アルカリ性冷鉱泉とのこと。ただし、中国山地の温泉ではありがちですが、温泉成分として放射性のラドンを含むので、単純弱放射能冷鉱泉でもあるそうですよ、奥さん(誰?)

他施設
お風呂上がりの需要にバッチリ応えた、冷たい飲料の自動販売機が完備されています。

ソファやお座敷もありますから、ゆっくりと湯上がりの休憩を取ることができます。お食事コーナーもありましたが、わたしが訪れたのは食事時はとうに過ぎた時間帯だったので、営業時間外でした。残念。

脚注
- 山間にある寂れた小さな無人駅ですが、実は JR 芸備線と JR 木次線とが分岐するターミナル駅です。 ↩︎


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